寝苦しい夏の夜、布団に入ってもなかなか寝つけず、寝返りばかり打ってしまう…そんな経験はありませんか。暑さや湿気は、睡眠の質を大きく左右する要因のひとつとされています。
今回は、2024年8月27日放送のNHK「あさイチ」(企画:ツイQ楽ワザ「夏の睡眠改善スペシャル」)で紹介されていた快眠のための呼吸法や寝室環境づくりのテクニックを中心にご紹介します。また、食事に関する内容については、番組で紹介された情報に加え、一般的な睡眠・栄養学の知見もあわせてまとめています。効果には個人差がありますので、参考情報としてご覧ください。
1. 暑い夜に眠れない原因

私たちが眠りにつくときは、脳や内臓など体の中心部の温度である「深部体温」が下がることで、自然な眠気が訪れるといわれています。ところが夏場は室温・湿度が高く、この深部体温がスムーズに下がりにくくなるため、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めやすくなったりすると考えられています。また、寝苦しさによる自律神経の乱れも、睡眠の質の低下につながる一因とされています。
2. 寝る前に避けたい食べ物・飲み物
寝る前の食事内容も、睡眠の質に影響すると考えられています。以下のような飲食物は、就寝前は控えめにするのがよいとされています。
- カフェインを含む飲み物:コーヒーや緑茶、エナジードリンクなどは覚醒作用があるとされ、就寝の数時間前からは避けるのが望ましいといわれています。
- アルコール:寝つきが良くなったように感じても、睡眠の後半で眠りが浅くなりやすいといわれています。
- 脂っこい食事・食べ過ぎ:消化に時間がかかり、体が休息モードに入りにくくなる可能性があるとされています。
- 香辛料の効いた刺激的な料理:体温を上げやすく、寝つきに影響することがあるといわれています。
3. 睡眠の質を高める食事法
一方で、睡眠をサポートする栄養素として知られているのが「トリプトファン」という必須アミノ酸です。バナナ・豆腐・乳製品・卵などに含まれ、体内でセロトニンを経て、睡眠に関わるホルモンであるメラトニンの材料になると考えられています。
また、朝にトリプトファンを含む食品を摂り、日中に十分な光を浴びることが、夜間のメラトニン分泌をサポートするとされています。夕食だけでなく朝食の栄養バランスを意識することも、睡眠リズムを整えるうえで役立つ可能性があります。
さらに、主食・主菜・副菜を組み合わせた規則正しい食事は、体内時計を整える生活習慣のひとつとしても大切と考えられています。
4. エアコンと寝室環境づくり
番組では、快適な寝室環境として「暗くて・静かで・朝まで適温」であることが理想的だと紹介されていました。番組では、エアコンはタイマーで途中で切るよりも、朝まで一定の温度で運転する方法が紹介されていました。深部体温を下げるために手足から放熱しやすい室温を保ち、湿度は40〜60%程度を目安にすると、快適な睡眠環境づくりにつながるとされています。
5. 専門家が紹介した夏の快眠テクニック

番組には睡眠研究の専門家として筑波大学の柳沢正史教授が出演し、寝つけないときに試せる方法として、番組内で「15秒呼吸法」や「筋弛緩法」が紹介されていました。筋弛緩法は、体に一度ぎゅっと力を入れてから一気に抜くことを数回繰り返す方法で、副交感神経が優位になりリラックスしやすくなるとされています。
また、枕は頭だけでなく首をしっかり支えることが大切とされ、タオルを使って高さを調整する方法も紹介されていました。枕が高すぎる場合は、首から肩甲骨あたりにかけて畳んだタオルを置き、なだらかなスロープを作るとよいとのことです。
6. まとめと注意事項
暑い夏の夜は、寝室環境・呼吸法といった「その場でできる工夫」と、日々の食事の見直しを組み合わせることで、快眠につながりやすくなるとされています。今回ご紹介した内容を、ぜひ無理のない範囲で試してみてください。
本記事でご紹介した内容は、番組で紹介された情報や一般的な知見に基づいて構成しています。特定の症状や病気の治療・改善を保証するものではありません。睡眠に関する症状が長く続く場合や強い不安がある場合、持病のある方や睡眠薬を服用中の方は、自己判断せず医療機関へ相談し、医師の指導を優先してください。

